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タイムシフト視聴意向がオリンピック・パラリンピックのテレビ視聴意向のほぼ半分を占める

1 minute read | November 2019

  • 来年のオリンピックおよびパラリンピック大会のリアルタイム視聴意向とタイムシフト視聴意向は等しく44%
  • 年齢が若くなるほどスマートフォンでオリンピック・パラリンピックをタイムシフト観戦する意向が高い
  • 日本のスポーツファンは、他のスポーツイベントにおいてもタイムシフト視聴している
  • 最近のラグビーワールドカップへの関心は、イベント前の22%から試合ごとに増加し、最終的に43%に

多くのジャンルのテレビ番組とは異なり、通常、視聴者はスポーツをライブで見ることを選択します。しかし、来年、東京で開催されるオリンピックとパラリンピックでは、視聴者はその傾向を変えると言っています。実際、最新のインターネットユーザーに対するニールセンの調査では、オリンピックのファンの観戦方法がほぼ均等に分かれていることがわかりました。インターネットユーザーの53%がオリンピック・パラリンピックを観戦する予定ですが、44%がライブ視聴で観戦し、 44%はタイムシフト視聴すると答えました。

視聴を計画している人が使用するデバイスを見ると、デジタルデバイスで視聴する予定の人の43%がタイムシフト視聴すると回答し、リアルタイム視聴の15%の約3倍になっていました。さらに、年齢層別にタイムシフト視聴に使用されるデバイスを見ると、年齢が上がるにつれてパソコンを使用することを選択し、逆に、若年層ほどスマートフォンを使用することを選択する傾向になっています。特に15〜34歳はスマートフォンを選ぶ人の割合は36%で、パソコンを上回っています。(図表1)。

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しかし、オリンピックのみが試合後にタイムシフト視聴されるスポーツイベントではありません。 日本の視聴者は最近行われたラグビーワールドカップの大部分をタイムシフトで視聴しました。 実際、34%の人がタイムシフト視聴しており、これは試合をライブで視聴した人の39%とほぼ同じです。観戦する際に使用していたデバイスをみると、リアルタイム視聴でもタイムシフト視聴でもテレビが最も多くなっていましたが、タイムシフト視聴ではパソコンやタブレット、スマートフォンといったデジタルデバイスが27%と、リアルタイム視聴の13%よりも多くなっていました(図表2)。

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ラグビーワールドカップに対して関心を持ったタイミングとしては、開催前から関心を持っていた人が最も多く22%となっていました。その後、日本代表チームの試合があるごとに関心を持った人が増加し、最終的には開催前の約2倍の43%になっていました(図表3)。

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ラグビーワールドカップを観戦した理由としては、「日本代表の試合なので応援したいと思ったから」が52%で最も多く、次いで「日本開催だから」が38%、「周囲が盛り上がっていたから」が29%で続いていました。「もともとラグビーが好きだから」という理由で観戦していた人は16%で、観戦理由の6番目となっていました(図表4)。

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当社シニアアナリストの高木史朗は、次のように述べています。「大きな盛り上がりを見せたラグビーワールドカップですが、リアルタイムでテレビ観戦するだけでなく、様々なデバイスで観戦者それぞれの都合のいいタイミングで視聴されていた様子がうかがえました。スポーツは他のコンテンツと比べて、出来る限りリアルタイムで観たいと思う人が多いと考えられますが、今大会ではリアルタイム視聴と同程度の人がタイムシフト視聴していた点が特徴的です。周囲が盛り上がっていることをきっかけに観戦した人が多く、日本代表戦ごとに世間の興味関心が高まっていっており、リアルタイムでは関心は低かった『にわかファン』が、試合後に興味を持ってタイムシフト視聴で観戦をしたことも影響したと考えられます。

いよいよ来年2020年は東京オリンピック・パラリンピックが開催されますが、日本で開催されることから、仕事時間などと重なってリアルタイムで試合が見られないケースも多くなるため、タイムシフト視聴を予定している人が多いと考えられます。そうすると、ラグビーワールドカップのように競技後に話題になり、後日インターネット上で観戦するという人も出てくるでしょう。メディアとしては、タイミングやデバイス、コンテンツ形式など視聴者の多様なニーズが7月の開会式までにどのように変化してくるのか把握し、ニーズに合ったコンテンツの提供を準備していくことが重要でしょう。また、広告主としてはターゲットがどのようなタイミング・デバイス・メディアで観戦したいと思っているのかを正確に把握したうえでコミュニケーションを取っていくことが重要でしょう。」

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